ほげ.写真倉庫

個人的な模型に関する雑記・作業記録の倉庫なのです。

忍野忍 / キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード

2011/05
Shinobu Oshino / Kiss-shot Acerola-orion Heart-under-blade
GS Project Ex
Garage kit

GSプロジェクト EX さんの忍です。
ひたぎさんの次くらいに好きなキャラクターで、しかも、リアル寄りに振った造形で、ポーズもキャラの嗜好を反映したチャーミングなキットです。
多分、イベントで2販目の時、トレフェスだったかな?
時間が余ったので偶然目にした抽選列にならんだ所、偶然当たりを引き、購入する事が出来ました。

キャラも好きだし、こんな縁もありましたので、ちょっと早めに制作ローテーションに組み入れ作ってみました。



が、しかし、非常に辛い作業となりました。
何故か?
ガレージキットの作成は美しく整形されたパーツを眺めつつ、そのパーツ達の美しい完成形を夢見つつ、地味な工作や塗装作業を延々と続ける事になります。
もちろん、自家製キットですから善し悪しや造形レベルに差もあると思います。
それはいい。

ただ、これついて言うと、このキットを中傷する訳ではないので怒らないで欲しいのですが、組み上がった時に見える所と見えない所の仕上げやディティールのクオリティに落差がありすぎ、なるほど、見えなくなる部分だから多少雑でも、この部分は整形しなくても良い訳だ・・・と、わかるんですが、わかるんですが、あんまりに落差がありすぎて、直すには手間がかかりすぎるし、放置していると制作途中で見えなくなる分と分かっていても、あまりの落差に気になって気になって全然テンションが上がりません。

特に顔は下手に手を入れたり削りすぎたりすると全然別物になってしまう為、私のレベルでは手を出せない現状があり、もう少しだけ、もうほんの少しだけ原型の段階で奇麗にしておいてくれれば良いのに・・・と思う部分が辛過ぎた。目の周りとか耳の造形とか、ああ、もう。
なのです。

簡単に言えば見えない部分の手を抜くかどうかの判断はユーザーがするものであって、元から中途半端な状態だと萎えてしまうって事なのでしょうかね。自分でもこの辛さがうまく説明できませんが。

もちろん、私が購入した後も何度も再販されているようですので、こういう部分は Fix されているかもしれません。
が、本当に組み上がるまで辛かったのです。
ガレージキットなんてそんなものです、と言われればおしまいなのですが、まぁ、こういうのも含めてディーラーさんの味なのでしょう。

そして組み上がれば非常に美しい忍ちゃんが手に入ります。
大変美しく、可愛いです。



やや不健康な、金髪金眼吸血鬼少女を目指して塗ってみました。
目周りの不健康そうな感じは狙い通りの効果が出ていると信じたい。



包帯の部分は、ざらりとした質感を出そうと筆塗りしましたが、単に汚くなっただけでした・・・すいません。



しかし色々と、高いレベルの工作を要求されるキットです。
あごひものガイドリングを真鍮線でつくったり、ゴーグルのシールドをヒートプレスで作るよう指示があったり。
まぁ、やらなくてもいいんですけれども。

見た目に引かれて買った方は、いろいろな意味で裏切られ、なんかほとんど完成されないキットのような気がします(笑

正直、ド硬派なガレージキットです。
ヒートプレス用の型までついてきて、説明書にも写真入りで素晴らしい解説まで掲載されていますが、それを親切だなと取るか、引いてしまうかどうか。
私は大変親切だと思いましたが、これをちゃんと作れる人がどれほどいるか・・・心配です。

また、何気にドーナツの塗装が激難しい・・・
一生懸命塗りましたが、おいしそうに見えないよ・・・(涙



しかし、それらを乗り越えればこの可愛い忍が手に入ります。
不健康な金髪金眼吸血鬼娘、なかなか良く出来ていると思います。



キャミソールは塗装見本では白ですが、個人的にはアニメーションの彩色、ベビーピンクのイメージが強かったので、勝手に配色を変更。
すいません。



髪はもう金髪といったら、絶対これで塗ってしまう程大好きな、ガイアのブロンドセット。
若干アニメ調を残すため、最後にクリアイエローで調整。



ヘルメットも脱げ、和解後の良くしゃべる忍としてもディスプレイ出来るのも素晴らしい所。
フレッシュ塗装はいつもの疑似サフレスです。
シャドウの配合は、クレオスのキャラフレ1+キャラフレ2を瓶ごとドカ混ぜで作ったものを使用。



個人的には、ヘルメットを取った忍の方が好きです。
なので、多分こっちで飾るかなぁ。



疑似サフレスも、だんだんどうしてこういう表現になるか、理由が分かって来て、色々と試している過程で、殆どソフビ肌に近い表現まで出来るようになってしまいました。

理屈がわかればなるほど、こいう事なんだなと。
次回作成するものにはこのテクニックを織り交ぜつつ仕上げてみたいと思います。



最後にマクロレンズでの超アップです。
が、流石にきつい。
ゴーグルの表面処理がきちんと出来ていなかったので、あまり見られた物ではありませんが、これはまた何処かで直して上げようかなと思います。

まぁ、色々書きましたが(気分を害した方がいらしたらごめんなさい)、完成すればご覧の通りの素晴らしい造形です。
いや、ホント、色々な意味で堪能出来ました。
しばらくは机脇に飾って眺めていたいと思います。

良いキットをありがとう。